第43回沖縄の産業まつり出展:2019・令和元年
実施概要
海洋産業に関わる企業や研究機関等の現状や成果を展示やアトラクション等を通じて一般の方々に紹介するとともに、沖縄における海洋産業の振興や発展、また将来の海洋資源を活用した新たな産業の創出につながる機運の醸成のため、海洋産業に関する課題・今後の展望について企業や研究機関、教育機関等で情報共有を図る機会とした。
その他、イベントの開催に当たっては、将来の海洋人材の育成にもつながるよう学生の日頃の研究成果等を紹介できるような出展内容とした。
日 程:2019年10月25日(金)~27日(日)10:00~19:00
会 場:沖縄県那覇市奥武山町44番地 奥武山公園・奥武山総合運動場 アリーナ棟、蓬莱広場
主 催: 沖縄県工業連合会 / 沖縄県商工労働部産業政策課
企画運営: 沖縄海洋資源産業推進共同企業体
事 務 局: 一般社団法人沖縄海底資源産業開発機構
目的:第43 回沖縄の産業まつりにおいて、海洋資源産業に関わる企業や研究機関等の現状、成果を親子で訪れる一般県⺠にお伝えし、将来の海洋人材育成の礎とする。
◯海(海洋資源)の情報を県⺠・企業・研究機関・教育機関・⾏政機関で共有し、「交流の活性化・拡大」「地域社会の形成と集積」を推進する。
◯海洋産業の振興・発展を図り、潜在的な将来の機運を高める。
◯学生が参加できるイベントとし、海洋人材の確保促進を図る。
◯「海」「海洋産業」に関する知識の定着を図る。
コンセプト:海を知る。まなぶ、あそぶ。
テーマ:海にかかわる「安全」「産業」「技術」「環境」「レジャー」「健康」「教育」
テーマ詳細
「安全」:誰にでも起こりうる水難時の対応方法等の情報をわかりやすく紹介
「産業」:海洋資源の基本的な説明から、沖縄海域での海底鉱物資源の技術研究開発を行う次世代海洋開発システムなどの取組事例を紹介し、沖縄県が実施している海洋資源関連事業の紹介と沖縄県が今後どのように海洋資源開発施策を展開し県民生活へ反映させていくかを紹介
「技術」:県内企業が取扱う、水中通信システムや水中の不発弾探査などの取り組み事例を紹介し、企業の概要や活動についてわかりやすく紹介
「環境」:海底鉱物資源開発に関連する環境の保全対策についてわかりやすく紹介
「レジャー」:県内で実施している水中ヨガ研究や、水中運動の研究についてわかりやすく紹介
「健康」:本県で進められている水中ヨガの研究や水中運動の可視化研究などについてわかりやすく紹介
「教育」:高校生による将来の海洋産業にかかるニーズシーズの研究発表や学生が製作したROVの開発などについてわかりやすく紹介
会場レイアウト
展示概要
ミニセミナー「沖縄の海底鉱物資源と将来の可能性」同時開催
ミニセミナーでの質疑
Q レアアース、レアメタルとはどのぐらい量があるのか
A 熱水鉱床の大部分は、鉛と銅と亜鉛のベースメタルで金とか銀とかの貴金属も入っているし、レアメタルも若干は入っている。コバルトリッチクラストとかがレアメタルなんですが、私の記憶が正しければ、70兆円分ぐらい日本近海にあると言われている。ただ、その中にはレアアースやマンガン団塊は入っていないのでそれを入れるともっと数は多くなるだろう。ただし、冒頭に述べたように商業的に海底から取り上げてなんぼの世界なんで、あるって事だけで、やはり採算が取れるような技術を確立して、実際に商業化するのが重要だと思う。
Q 海洋の仕事するために必要な知識、どんな勉強をしたらいいか
A 私が大学に入ったのは41年前なんですよ。私今、60歳なんだけどね、41年前に入った時は、実はまだ海洋関連の学部なんっていうのは無かった。みんな陸から海洋に行ってそういう時代だった。最近は琉大にも海洋学部あるし、水産大と東京商船が一緒になった東京海洋大、東海大も海洋学部あるし、海洋関連のことを学ぼうと思えば、選択肢は大分、学校的にはある。そうした時に、大学入いるには当然、受験勉強はしないといけない訳で、41年前に私もいっぱいしたが、今にして思えば英語とか数学とかをやっていた方が、大学に入ってから役に立つ。今の仕事をする上でも。3日前までロンドンにいたが、英語が話せないと海洋関係は仕事にならないの。受験勉強でもしっかりと前向きに、合格するということも重要だが、将来の自分のために勉強するということは、やはりやるべきだと思う。ただ、41年前にそう思ったかというと、全く思っていなかった。だから今言えるってことでもある。
Q 熱水鉱床、地球の歴史から見れば、徐々に隆起して陸地に近くなれば採算性が上がってくると思うが、そういう大陸棚が昔、熱水鉱床で鉱物物質が含まれているような地域が日本の近海にあるのか
A 実は秋田の黒鉱鉱床は、海底熱水鉱床が地殻変動で陸に上がったもの。別子銅山も中央海嶺、プレートができてユーラシア大陸に衝突して陸上に上がったもの。沖縄の海底熱水鉱床も後、5000万年ぐらいしたら陸上に上がるかもしれないが、それまで待てない。地殻変動というのはそのぐらいのタイムスケールで起きるので。ちなみに、秋田の黒鉱鉱床の元になった海底熱水鉱床の火山活動は今から2000万年前、そのぐらいの年月が必要。別子銅山の場合は1億5000万年前。
Q 100mとか200mぐらいの浅い海の中にはないのか
A 浅い所で一番、鉱床として対象になりそうなのが600mぐらい。ただ、西ノ島新島みたいに、海面に出てどんどん島が広がって、当然マグマがあるので、ここにも小規模な鉱床はできているはず。ただ、熱水の規模から言ったら、西ノ島新島みたいな島弧型みたいなものではなくて沖縄トラフのような背弧海盆に、規模が大きいのができるようだ。
出展概要
①沖縄県の海洋資源開発に向けた取り組み(沖縄県商工労働部産業政策課)
②海洋資源の持続的有効利用に資する研究開発、 水中ロボット操縦体験
(国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)国際海洋環境情報センター(GODAC))
③海中タブレットネットワーク構想(合同会社COYOSE(コヨセ))
④マルチビームを用いた深浅測量とドローンを用いた施工管理(沖縄計測株式会社)
⑤高校での取り組み紹介(沖縄県立沖縄水産高等学校 海洋技術科・ 総合学科海洋生物系列)
⑥海洋開発事業の紹介(深田サルベージ建設株式会社)
⑦RFID技術を用いた水中構造物の亀裂検出用センサの開発(一般社団法人沖縄しまたて協会)
⑧水中運動可視化体験(かりゆしカンナタラソ ラグーナ)
⑨ういてまて!(ういてまて! 沖縄)
⑩琉球水難救済会の事業紹介(一般社団法人琉球水難救済会)
⑪水中可視光通信(株式会社沖縄海洋工機開発)
⑫水中可視光通信技術と水中癒し技術の組合せによる新たなダイビングサービスの創出
(国立大学法人琉球大学 国際地域創造学部/観光科学研究科)
②水中可視光通信機器展示
⑬海洋鉱物資源調査の紹介(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC))
⑭アクアジャスター(水中吊荷方向制御装置)(株式会社大林組/株式会社沖縄海洋工機開発 共同研究)
⑮海の交通・構造物のバックヤード(専門医)(新糸満造船株式会社)
1.会社紹介(シンクロ装置中心)ビデオ放映
2.シンクロ装置模型
3.タグボート(関連会社建造)50分の1 実寸模型
4.津波シェルター パネル
5.会社全景写真、造修船(離島フェリー)写真
⑯水中音響通信で、 水中ドローンを無線操作する!(国立大学法人琉球大学&国立沖縄工業高等専門学校)
⑰水中ロボットパネル展示(国立沖縄工業高等専門学校)
オニヒトデ駆除、 瀬底沖での海底3D次元地図の作成
アトラクション概要
水中ロボット操縦体験
(国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)国際海洋環境情報センター(GODAC))
ドクターフィッシュ・希少種シラヒゲウニの体験(沖縄県立沖縄水産高等学校)